映画 We are X

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映画「We are X」を見てきました。僕は、小学生の頃にボウリング場でWeek EndとEndless Rainのビデオをたまたま見て衝撃の出会いをし、それから今日まで、曲は聴くけどライブはビデオでしか見たことのない、ゆるいファンです。

この映画、見に行くまでどうしようか迷ってました。というのは、ずっと楽しみにしていたけど、映画に合わせてニューアルバムが絶対に出るだろうと期待していたものの、発表されたのはサントラだったからです。サントラといっても、今までに何度も出たベスト盤とほぼ同じ感じの内容に、La Venusのアコースティックバージョンが入ったもので、正直またかよと思ってしまいました。

Xが解散してから出したベストアルバムは、おそらく権利の関係で音源が使えないSONY時代の曲はライブテイクで、SONY以降のものはスタジオ音源、という内容で、どうしてもこれは好きになれないです。ベスト盤なんてプレイリストを勝手に作ればいいわけですしね。

PATAのことがあって1年延期したウエンブリー公演とアルバム。1年伸びたんだからアルバムは絶〜っ対に出るだろうと、いつもならYOSHIKIが今年中にはとか言っても「へー…」と聞き流しているのですが、このタイミングはさすがに来るだろう、と思っていただけにX熱はかつてないほどに下がってしまいました。このブログで「さよならX JAPAN」というエントリの下書きを書いていたくらい。

それと、去年某所にアップされていたこの映画を、英語版ではあったけど偶然見てしまっていたので、よけいに見に行かなくてもいっかな、という感じでした。

が、結果すごいよかった。絶対に映画館で観るべきです。マディソンスクエアガーデンでのライブ映像が使われているのですが、そのド迫力なこと。映画の最初に出てくる「JADE」に震えました。YouTubeなんかで見て、見た気になってたのは全然違ったんだとハッキリわかった。今までXのライブに行ったことはないけど、これがもしライブ会場だったら自分はどんななっちゃうんだろう、と思ってしまうほどのすごいパワーを感じた。映画館でライブビデオ見て見たい。

この映画、Xを知ってる人、知っていて好きな人、知っているけど偏見がある人、名前だけ知ってる人、全然知らない人、それぞれで全く感じ方が違う映画だと思います。僕なんかはToshlが髪を立てていた頃から知っているので、その後このバンドに起こってきたあれこれをほとんど知っています。なので、この映画で初めて知ったことというのはそれほどなかったわけですが、それでも震えるほどに感じるものはありました。

あまり知らない人にとっては、このバンドの軌跡と魅力が半分弱くらい伝わると思います。半分弱?そんだけ?って感じですが、これは伝わらないような出来というのではなくて、この映画には収まりきらないものがXというバンドにはまだまだたくさんある、という意味です。それでもすごい詰め込んだ映画になってます。

解散してから好きになったバンド、というのは僕にもありますが、こういう映画を見ると、リアルタイムで見てきたというのは貴重なことで、後からじゃどうにもならないものだとすごく実感しました。ビートルズとか YMOとかを当時見てきた、聞いてきた、というのは本当に羨ましく思います。

そうそう、なぜかこの映画のお客さんは60代くらいの普通のおばちゃんとかもいて、それも子供と一緒とかではなくて同じくらいの歳の人と。いろんなお客さんがいた。超意外でした。